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2024-04-01

2023年度「フィリピンの“ストリートチルドレンZERO”キャンペーン」の実績

2023年4月12日から5月31日まで、フィリピンの“ストリートチルドレンZERO”キャンペーンのための募金を呼び掛け、のべ110人・団体からご寄付総額225万6千円が寄せられました。いただきましたご寄付は、以下の通り配分し、ストリートチルドレンのための現場の活動やキャンペーンの推進に活用されています。

(本キャンペーンはACC21と(一社)アジア宗教者平和会議東京との共同事業です)

それぞれの活動の詳細をご紹介します。

◎路上の若者の就職・起業を目指した自立支援

(ACC21実施事業:「Project Bamboo:フィリピンの路上で暮らす若者の自立支援プロジェクト」)

路上で暮らしてきた若者たちには、朝起きて身なりを整えることや時間を守ること、生活費の管理など、一般的な生活スキルが身についていません。そのため、まずは生活スキルの指導を徹底し、その後就職や起業に必要な職業技術を身につけるための研修を提供します。さらに、就職を目指す若者には、就労サポート(健康診断や各種証明書の取得、面接指導など)、起業を目指す若者には起業資金を借りられるよう支援します。

研修期間は半年間で、これまでに120人以上の若者たちが修了しました(2018年7月~2023年3月、年間30~40人を支援)。2023年からの1年間で新たに30人の研修生を迎える予定ですが、一人ひとりの若者を育成し、自立に導くためには、研修の参加を促すための交通費補助や食事の提供、講師の謝金、サポートする現地スタッフの人件費などが必要で、一人当たり約15万円の費用がかかります。
このたびのご寄付のうち、82万8,000円を、当プロジェクトに活用させていただきます。

◎スポーツを通じた生活スキル研修と若者リーダーの育成

(アイキャン実施事業:「フィリピンの路上の子どもの予防と早期介入のための基盤構築事業」)

フィリピンの路上の子どもたちの多くは、周囲の人々からの差別や、大人から期待され褒められる経験や目標になるロールモデルが乏しいことから、自己肯定感が低く、現状を変えようという意識が持ちにくい環境に置かれています。

そこでアイキャンは、長年のパートナー・協同組合カリエ(元路上の若者で構成)をモデルとして、フィリピンの一般市民や政府職員に対して子どもの権利の啓発を行ったり、路上の子どもの復学や自立を促す“若者リーダー”を各地で育成することで、路上の子どもの予防と早期介入のための基盤をつくります。

この事業では、路上の若者や児童養護施設の子ども46人を対象に、バスケットボールなどのチームスポーツを通して、仲間とともに努力することで結果が得られるという成功体験を提供するほか、“若者リーダー”になるための研修を提供します。育成された“若者リーダー”は、40人の路上の子どもに自分たちが学んださまざまなことを伝えます。さらに、46人の“若者リーダー”のための若者議会を開催し、リーダー活動の学びと今後の方針を共有し、学び合います。

このたびのご寄付のうち82万8,000円を、コートの整備費、研修会場費、研修に参加者のための交通費(車両の借上げ代、ガソリン代)、現地スタッフの人件費のために活用します。

◎キャンペーンの推進のための活動

フィリピンの“ストリートチルドレンZERO”キャンペーンでは、現地政府や自治体などの関係機関や日本とフィリピンのNGOとの連携、日本の市民の方々にストリートチルドレンの現状や抱える課題を知っていただくための啓発活動などにも取り組みます。
このたびのご寄付のうち60万円を、キャンペーン推進に関わる人件費や啓発イベントのための費用、フィリピンの政府・自治体・NGOらとの連携促進のための現地渡航費などに活用させていただきます。